DHA
- 目の用語辞典
- 2016.03.30
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DHA(Docosahexaenoic Acid=ドコサヘキサエン酸)とは、体内に必須の脂肪酸で、人間の脳、目の網膜、心臓、胎盤などに多く含まれています。
体内ではほとんど作られないため、食事から摂取する必要のある栄養素です。
DHAは脳に多く存在し、血液をサラサラにする、脳の活性化に良いと言われますが、脳以上に高濃度でDHAが存在しているのが、目の網膜です。
網膜は、眼底に広がっている薄い膜状組織で、視細胞と神経線維からできています。
目の正面から入ってきた光は網膜で焦点を結び、視細胞により電気信号へと変換され、神経線維を通じて脳に届けられます。
網膜にある脂肪のおよそ半分を占めるのがDHAで、目の機能や視力にとって不可欠な成分です。
網膜内で、DHAは細胞をやわらかくする働きをするため、網膜の反射機能を高め、視力回復・改善に期待ができる成分です。
DHA不足の視力への影響は、実験により明らかにされています。
アメリカのニーレンジャー博士が行った、サルを2世代に渡りDHA不足のエサで育てる比較実験では、DHA不足のサルは視力が劣っていることが確認されました。
また、乳幼児(未熟児)に、DHA入りと一般のミルクを与えた比較実験でも、DHAを補ったミルクで育った赤ちゃんの方が、網膜反射能力が高くなるという結果も出ています。
DHAは、マグロやサンマ、イワシ、サバなどの青魚に多く含まれています。
DHAをしっかり摂取するためには、魚に含まれる脂質は溶け出さないように刺身で食べたり、また、蒸したり煮込んだりして調理したら、煮汁まで食べるとよいです。
DHAは体内で酸化しやすいので、βカロテンを含む緑黄色野菜や、ビタミンEを含む食品と食べるのがおすすめです。